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BLOG:こちら中国PR研究所

寄稿者プロフィール    

TMI総合法律事務所上海代表処 代表 山根基宏弁護士

1995年北京留学、2002年司法試験合格後、東京勤務、米国ワシントン大学留学、香港勤務を
 経て、2008年9月よりTMI総合法律事務所上海オフィス常駐代表。日系企業向けに各種リーガ
 ルサービスを提供するほか、上海ロータリークラブ副会長(現任)として、上海における社会的
 活動にも力を注ぐ。

 TMI総合法律事務所上海代表処   http://www.tmi.gr.jp/

 


中国を主たる市場としてビジネス展開をする企業にとって、中国でのPR活動が重要であることは言を俟たない。

昨年は、秋以降、日系企業のPR活動は自粛傾向にあったが、今年に入り、徐々に活発化しているとの感がある。心配された日系企業をターゲットとする反日行動は沈静化しているが、日系企業の中国における法令違反が明らかになれば、他国における以上に、日系企業ということで、エスカレートした社会的批判を受ける恐れがあり、中国事業におけるコンプライアンスに注意することは、極めて重要である。

企業のPR活動にもいろいろあり、広告代理店に依頼して広告宣伝を行うこと、街頭に看板を設置すること、各種イベントのスポンサーになること、自らのウェブサイトで公表をすること、そして、各種メディアを利用して情報を発信することなどがある。最近では、TVや新聞といった従来のメディアのほかに、「微博」のようなソーシャルメディアを積極的に活用する日系企業も少なくない。

新聞報道が直ちに多数のインターネットメディアで転載され、さらにソーシャルメディアで拡散と評論がなされる今日において、中国の実情を熟知した担当者やPR会社を起用して、適切かつ効果的なPR活動の実行と管理を行うことが求められている。

さて、中国では、PR活動に関わらず、種々の営業活動にさまざまな金銭の授受が付きものであると言われる。金銭の授受は、営業活動の経費として正当化される場合もあれば、商業賄賂として違法になる場合もある。

「賄賂」といえば、日本では公務員に対するものと認識されているが、中国では、民間企業間において供与される利益も「商業賄賂」として処罰の対象となる。

刑法では、国家公務員以外の者の収賄罪(第163条)により、収賄側は、5年以下の懲役又は拘留、金額が莫大な場合には5年以上の懲役に財産没収が併科されうる。また、国家公務員以外の者に対する贈賄罪(第164条)により、贈賄側は、3年以下の懲役又は拘留、金額が莫大な場合には、3年以上10年以下の懲役に罰金が併科される。

中国では、最高人民検察院と公安部により、立件訴追基準が定められており、上記収賄罪の場合には5000元以上、贈賄罪の場合には個人は1万元以上、単位(企業等の団体をいう。以下同じ。)は20万元以上になると、犯罪として処罰の対象となる(なお、公務員に対する贈賄罪の場合には単位が主体でも1万元以上で犯罪となる。)。このように、刑法犯については、立件訴追基準が明確であるため、犯罪にならないようにコントロールすることは比較的容易といえる。

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